(仮)愛人契約はじめました
ようやく自転車男の助けがなくとも、唯由のアパートにたどり着けるようになったぞっ。
思ったより早く仕事が終わり、ウキウキしながら蓮太郎は唯由のアパートの駐車場にとめようとした。
だが、先に車がとまっている。
何処のどいつが俺の指定席にっ、と憤ったが、その外車は丸っこく、カラーリングが明らかに女性好みのものだったので、なんとか堪えた。
誰なんだ?
友だちか?
俺が無理やり捻り出してきた貴重な蓮形寺との時間がっ。
人がいたのでは、ラブラブできないじゃないかっ。
ラブラブする勇気もない癖に蓮太郎は思う。
チャイムを鳴らすと、エプロンをつけ、髪をひとつにまとめた女が出てきた。
「お帰りなさい」
と言う。