政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
「ありがとうございます」
そっと手を重ねたら、庵野さんは私を引っ張って立ち上がらせる。そして呆然と私たちを見つめる伯父と向き合った。
「すみません、ご挨拶は病院へ向かう車内でしますので急ぎましょう」
「そ、そうですね。私の車で行きましょう。地下駐車場です」
伯父に続いて、庵野さんは私の手を強く握ったまま歩き出した。
「妹さんなら絶対に大丈夫だ」
店を出て駐車場へ向かう途中に庵野さんから何度もかけられた言葉に、泣きそうになる。
表情を変えずにいきなり開口一番に、結婚して子供を産んでほしいと言われた時は、なんて人だろうと思ったけど、それは責任感からくるものだった。
それに初対面の私を励まし、病院まで付き添ってくれるなんて……。
私の目の前を進む、庵野さんの大きな背中を見つめては胸がトクンとなる。
それに瑠璃のことが心配でたまらないのに、何度も庵野さんが「大丈夫」と言ってくれると、本当に大丈夫な気がしてきた。不思議と不安な気持ちが薄れていく。
彼は車に乗ってからも私の手を掴んだまま、私の不安を解消する言葉を次々とかけ続けてくれた。
そっと手を重ねたら、庵野さんは私を引っ張って立ち上がらせる。そして呆然と私たちを見つめる伯父と向き合った。
「すみません、ご挨拶は病院へ向かう車内でしますので急ぎましょう」
「そ、そうですね。私の車で行きましょう。地下駐車場です」
伯父に続いて、庵野さんは私の手を強く握ったまま歩き出した。
「妹さんなら絶対に大丈夫だ」
店を出て駐車場へ向かう途中に庵野さんから何度もかけられた言葉に、泣きそうになる。
表情を変えずにいきなり開口一番に、結婚して子供を産んでほしいと言われた時は、なんて人だろうと思ったけど、それは責任感からくるものだった。
それに初対面の私を励まし、病院まで付き添ってくれるなんて……。
私の目の前を進む、庵野さんの大きな背中を見つめては胸がトクンとなる。
それに瑠璃のことが心配でたまらないのに、何度も庵野さんが「大丈夫」と言ってくれると、本当に大丈夫な気がしてきた。不思議と不安な気持ちが薄れていく。
彼は車に乗ってからも私の手を掴んだまま、私の不安を解消する言葉を次々とかけ続けてくれた。