政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
 航君との結婚準備もあり、伯母が瑠璃に付き添ってくれることになった。私の誕生日に航君と身体を重ねることがこの結婚の条件だから、付き添いたくても私が行くわけにはいかない。

「ううん、お姉ちゃんは結婚準備で忙しいんでしょ? 移植は私が受けるんだもの、お姉ちゃんが来たってなにもできることはないから大丈夫」

 そう言われちゃうと少し寂しい気持ちになるけれど、きっと瑠璃なりに私を気遣ってくれているんだと思う。

「そうだね、じゃあ私は日本で瑠璃の移植が成功することを祈っているから」

「うん。早くお姉ちゃんの花嫁姿を見られるように頑張るね」

「約束ね」

 お互い涙を拭いながら指きりを交わす。

 伯父が事前に瑠璃に、航君とのことを話してくれていてよかった。嘘をついていることは心苦しいけど、でもその嘘のおかげで瑠璃を安心させて行かせることができるのだから。

 それにこんなに喜ぶ瑠璃の姿を見たら、やっぱり願ってしまう。結婚して同じ時間を過ごす中で、私と航君の間に恋心が芽生えますようにって。

 元気になって戻ってきた瑠璃に、自分の幸せな姿を見せたい。そのために航君と本物の夫婦になれるよう努力しよう。

 瑠璃の笑顔を見ながらそう心に誓った。
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