挑発のライン・アイドル育成計画とは(恋する瞑王シリーズ3)
<エピローグ・6>

神蔵は、呼吸を(あら)くして、
エリカの前に片膝をついた。

「・・・お引き受けしますが、
条件があります」

「神蔵には・・
負担をかけて申し訳ないと思っている」
瞑王はルビーの瞳を少しそらした。

神蔵は唾を飲み込み、宣言した。
「その、ちゃんと・・
キスしたいです!!」

ああ、俺って・・
思春期まっさかりの中学生か・・
神蔵は自分で言って、
戸惑いは持ったが、言ってしまった以上は、最後まで言い切るしかない。

「あの時は緊急避難、超法規的
行動でしたので・・非常に
不本意です」

瞑王は目を伏せて、唇に指を触れた。
あと、
朝顔の観察日記の継続も条件だ。
「瞑王様と・・エリカと現世で
一緒に暮らしたいです。」

今度は、プライベート写真集をつくるから。
言い切ると、神蔵は頭を垂れた。

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