【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


「……っ!」

 やべっ!落としてしまった……!!
 そしてその箱の中から、まさかの指輪が見えてしまった……。
 焦った俺は、落ちたその箱を急いで拾おうとしたのだが……。

「いや、あの、これは……!」

 どうしたらいいのだろう。こういう時、なんて言えばいいんだ……。
 と悩んでしまい、何も言えなくなる。

「はい、下條さん」

 だけど陽花は、その箱を見ないフリをしてくれて、拾ってくれたのであった。
 そうだ。どんな時も、陽花はいつも優しかった。……今もそうだ。あえて見ないフリをしてくれたんだ。

「陽花……お、俺と結婚してくださいっ!」

 そして俺はその勢いのまま、座り込んだままの陽花に指輪を見せて、プロポーズした。

「……はいっ」

 少し沈黙が続いた。そしてその沈黙の後、陽花はその指輪を微笑んで受け取り、返事をしてくれた。

「え……本当に?」

「はい。こんなわたしで良ければ、ぜひお願いします」

 交際を申し込んだ時と同じ返事の仕方で、陽花はプロポーズを承諾してくれた。

「陽花……」

 嬉しくて嬉しくて、仕方なかった。まさか承諾してもらえるなんて……。

「嬉しいです、下條さん」

 陽花はそう言って笑ってくれた。
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