エリート弁護士との艶めく一夜に愛の結晶を宿しました
しかし感動ばかりはしていられない。同時に浮かんだのは稀一くんとの問題だ。一方的とはいえ離婚を言い渡している状況なのに。
内科で指摘され、婦人科で検査したことを短く説明するが、稀一くんは固まったままだ。
どうしよう。もしかして困っている?
数秒の沈黙が怖くなり、なにかを言おうとしたとき、運転席から身を乗り出した稀一くんに強く抱きしめられた。車の中といえここは病院の駐車場で外だ。なかなか素直に受け入れられない。
「あの、稀一くん」
「日奈乃には、驚かされてばかりだな」
内容とは反対に稀一くんの声は優しかった。顔は見えないが、私は彼の腕の中で小さく尋ねる。
「……稀一くん、嬉しい?」
「嬉しいよ、すごく。……日奈乃は?」
そっと背中に回されていた手が頬に添えられ、至近距離で彼と視線が交わる。
「うん。私が母親になれるのかなとか、不安はあるけれど嬉しい。稀一くんとの子どもだもん」
正直な感想を伝えたら稀一くんの顔が切なげに歪んだ。
「なら離婚ってなにがあったんだ」
「それは……」
当然の疑問だ。でもここで本当のことを話すのが躊躇われた。
内科で指摘され、婦人科で検査したことを短く説明するが、稀一くんは固まったままだ。
どうしよう。もしかして困っている?
数秒の沈黙が怖くなり、なにかを言おうとしたとき、運転席から身を乗り出した稀一くんに強く抱きしめられた。車の中といえここは病院の駐車場で外だ。なかなか素直に受け入れられない。
「あの、稀一くん」
「日奈乃には、驚かされてばかりだな」
内容とは反対に稀一くんの声は優しかった。顔は見えないが、私は彼の腕の中で小さく尋ねる。
「……稀一くん、嬉しい?」
「嬉しいよ、すごく。……日奈乃は?」
そっと背中に回されていた手が頬に添えられ、至近距離で彼と視線が交わる。
「うん。私が母親になれるのかなとか、不安はあるけれど嬉しい。稀一くんとの子どもだもん」
正直な感想を伝えたら稀一くんの顔が切なげに歪んだ。
「なら離婚ってなにがあったんだ」
「それは……」
当然の疑問だ。でもここで本当のことを話すのが躊躇われた。