天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
「はい。これからもっと頑張ります」
「あまり頑張りすぎないでね。じゃあ納得したところでケーキ食べなよ。はい、あーん」
先生がフォークを掴んでケーキを私の口に運ぶ。
「先生、私ちゃんと自分で食べられますよ」
私がそう主張しても先生は笑顔で押し通す。
「いいから」
その甘い笑顔に見惚れつつもケーキを口に入れる。
なんだろう。
お酒を飲んでもいないのに身体がふわふわする。
「茉莉花ちゃん、口に生クリームついてるよ」
先生の指摘に「え?どこ?」と聞き返す私。
気づいたら氷室先生の顔が目の前にあって、次の瞬間彼の唇が私の唇に重なった。
私と彼の周囲だけ時が止まる。
クスッと氷室先生が驚く私の目を見て笑って、再び時が動き出した。
「甘いの苦手だったけど、こうやって味わうのいいね。ハマりそう」
セクシーさ全開でペロッと唇を舐める先生に、顔を真っ赤にしながら注意する。
「もう先生、カフェでなにするんですか!」
「カフェじゃないならいいの?」
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