S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う

「黙るのはあなた、若槻廉太郎さんのほうです。あなたは私文書偽造罪に問われます」


朋久は淡々と告げた。


「ぎ、偽造罪!?」


頭のてっぺんから声が抜けていく。


「ええ。刑法159条によりますと、他人の印章もしくは署名を使用して事実証明に関する文書を偽造した者は、三カ月以上五年以下の懲役に処するとあります」
「懲役!?」


先ほどよりも数段高い声をあげながら肩を揺らす。

(これだけで懲役刑だなんて……)

菜乃花はテーブルに置かれた鑑定書を見つめた。


「それと、こちらの写真もあなたが作ったもので間違いはありませんか?」


朋久は自分の父親と菜乃花の母親が頬を寄せあった写真を廉太郎の前に滑らせた。
充がそれを覗き込む横で、廉太郎は目を泳がせる。動揺は明らかだ。
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