みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 そして、いつの間にか涙を流していた。

 大洋はいつも悩みなんてないって顔をして、明るくふるまっていたけれど、これまで、どれほど嫌な思いを重ねていたんだろう。

 本当の大洋の姿なんて、わたしにはまったく見えていなかったんだ。

 今、ようやく分かった。大洋がなんで何度も誘ってくれたのか。

 最初に居酒屋で飲んだとき。
 わたしが何気なく言った「職業で人を判断しない」という言葉。

 それがきっと想像もつかないほど、大洋の心に響いたのだろうということに……
< 106 / 132 >

この作品をシェア

pagetop