みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 それは、大学時代の彼氏と別れた一因でもあった。いつまで経っても慣れないわたしに相手が愛想をつかしてしまったから。

 その人は、わたしが怖いと言っても、そのまま自分本位に続けるか、機嫌を損ねてしまうことが多かった。
 それで我慢して受け入れることになり、悪循環でよけいにセックスへの恐怖が募った。

 今も、大洋をしらけさせたくなくて、黙っていたのだった。

 でも大洋は彼とは違った。

 わたしの手を握って身体を起こすと自分の向かいに座らせた。

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