みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
「よしよし、笑った。笑った。力が抜けるだろう、笑うと」

 もう、本当に、大洋ったら……
 笑いながら涙も頬を伝ってきた。
 
 大洋はわたしの涙を唇でぬぐい、
「おれは別に一晩中こうして、ただ抱き合ってるだけでもいいよ。でも、もし良ければおれに任せてくれない? 美羽さんが辛いことはぜったいにしないから」

 わたしは大洋の目を見て、そして頷いた。
 
 大洋はもう一度わたしをそっと横たえると、時間をかけて.蕩けそうに甘い口づけを繰り返し、その唇を徐々に首筋を這わせていった。

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