みうとうみ ~運命の出会いは突然に~
彼はお通しの分葱のぬたをつつきながら、言った。
「あのさ。なんかくすぐったいからタメ口にしてくんない?」
「タメ口? あ、はい、いや、う、うん」
あせあせと答えるわたしを見て、彼は面白そうな顔をした。
「なんでやめたの? あ、答えたくなかったらいいけど」
「ちょっと、体壊しちゃって」
「そうなんだ。じゃあ、今は?」
「図書館の臨時職員」
「ふーん。やっぱ、しっかりした仕事なんだね」
「真面目ってことしか能がないから。でも就活もしなきゃって思ってるところ」
「なんで? 図書館って安定してそうだけど?」
「正職員ならね。わたしはアルバイトだから」
自分でも驚くほどスムーズに言葉が出てくる。
なんでこんなに気負わずに会話できるんだろう?
わたしよりだいぶ歳、若そうなのに、聞き上手なんだよね。この人。
「あのさ。なんかくすぐったいからタメ口にしてくんない?」
「タメ口? あ、はい、いや、う、うん」
あせあせと答えるわたしを見て、彼は面白そうな顔をした。
「なんでやめたの? あ、答えたくなかったらいいけど」
「ちょっと、体壊しちゃって」
「そうなんだ。じゃあ、今は?」
「図書館の臨時職員」
「ふーん。やっぱ、しっかりした仕事なんだね」
「真面目ってことしか能がないから。でも就活もしなきゃって思ってるところ」
「なんで? 図書館って安定してそうだけど?」
「正職員ならね。わたしはアルバイトだから」
自分でも驚くほどスムーズに言葉が出てくる。
なんでこんなに気負わずに会話できるんだろう?
わたしよりだいぶ歳、若そうなのに、聞き上手なんだよね。この人。