みうとうみ ~運命の出会いは突然に~
「おれ? ホスト」
あ、ホスト。
えっ、ホスト!?
さらりと言うので、そのままスルーしそうになった。
興味しんしんな顔つきでわたしの表情を伺っている彼。
ああ、試金石なのか。
彼にとって、自分の職業を明かすことは。
「店じゃなくてデリホスだけどね」
「デリホス?」
「出張ホストのこと。女性から呼ばれてデートしたりする仕事」
正直に言って、内心ではかなりの衝撃を受けていた。
でも、極力、普通の声で答えた。
「へえ、そうなんだ」