みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 彼はさらに横から覗きこむように、わたしの顔をまじまじと見てきた。

「本当に先生らしくないんだな、あなたって。ホストしてるって言うと、大抵は眉を顰めるけど」

「だから先生じゃないから、もう。真面目に働いてるんでしょ? 職業に貴賤なしっていうのが、わたしの考えだから」

「きせんって何?」

「えーと、仕事を内容で差別しないってこと。先入観で人のこと判断したくないから」

「ふーん。変わってるな、あなたって。そのいい意味で」
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