みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
 片付けが終わり、咲ちゃんと一緒に通用口から外に出ると、ベンチに大洋が座っているのが見えた。

 真冬の夕方にあんなところに座っていたら寒いだろうに。

 だからダッフルコートのフードをすっぽりかぶってるのか。

 大洋はわたしに気づいて、小走りに近づいてきた。

「えっ? 待ってたの?」

「うん。久しぶりに長時間本読んだら、めっちゃお腹すいた。なんか食いに行こうよ」
 ごくごく自然な口調でわたしを誘った。

「こないだ、美羽さんと飲んだとき、楽しかったからさ。もっと話がしたいと思ってたんだ。でもつぶれちゃったじゃない、あのとき」

 なんでこんなに懐かれているんだろうと不思議に思いながらも、「別にいいけど。予定ないし」と答えていた。 

 その言葉とは裏腹に心はふわりと浮き立った。

「じゃあ、美羽さん、お疲れ様」咲ちゃんが遠慮がちに声をかけてきた。
「あっ、うん。また明日ね」

 微妙な表情で咲ちゃんは自転車置き場に消えた。

 明日、尋問されるな、きっと。
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