意地っ張りな恋の話
◎◎
あたしが通う大学は、一人暮らしのアパートから歩いて15分くらいのところにある。
近所にはスーパーとパン屋さんと郵便局、
それから古いお寺。
いかにも古き良き、って感じの街並みが気に入って今のアパートに決めた。
今日も学校へ行くついでにパン屋さんに寄って、レーズンパンとだし巻き卵ロールを買った。
学校がある日の日課だ。
「柚璃、おはよー」
「あ、おはよう絵菜」
絵菜は大学に入ってできた友達。
一見大人っぽくてクールなとっつきにくそうな子だけど、
仲良くなった人とはよく喋る子だ。
「アンタ何その顔、クマできてるよ」
「え?嘘やだ、本当だ…」
“おばさん“
ふとあの憎たらしい顔と共に嫌なセリフが頭に浮かんだ。
ああまた嫌なこと思い出した。