【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
「こんなに優しくされるなんて……明日雪が降っちゃうかも…」
「んな生意気な口が利けるようなら大丈夫そうだな。 お前背も小さけりゃ、全体的に軽いんだからもっと体力をつけろ。
そんなんだから風邪なんてひくんだ」
「ハイハイ~お説教はもういいですよぉ…。
ん~それにしても人に作ってもらうお粥は格別だなあ~~~。
真白は本当にいい子だね。朱莉も藍も心配してくれちゃって……
きっと秀人さんと碧人さんの育て方が良かったんでしょうね」
素直な想いを口に出すと、やっぱり碧人さんは顔を綻ばせながら笑うんだ。
大きな手が頭へ伸びて来たかと思えば、髪をゆっくりと撫でる。
「お前だから、真白達も懐いているんだろう」
「どーせ脳みそレベルが同じですよぉ~っだ!」
「ハハ、桃菜は真白達と同じ目線で話をしてあげる事が出来るから、あいつらも色々と話しやすいんだろう。
俺には話せない事もきっと桃菜になら言えるんだと思うし」
それって彼氏の話とか? そう思ったけれど、案外超が付く程のシスコンである碧人さんに、彼女たちの恋愛話をしたらショックで寝込んでしまうかもしれない。
まだまだ若い彼女たちの恋バナは私の心の中に留めて置こう。