可愛いキミは、僕だけの××

ドキッ


あきもと、せんぱい。



先輩の顔を見た途端、
私の胸がきゅんと締め付けられる。


女子からキャーキャー言われても、特に動じることなく無表情の美男子は、3年の秋元蓮夜(あきもとれんや)先輩。

この学校で、一番モテると言ってもおかしくないほど人気者。



きれいなグレーがかった暗髪

澄んだアンバー色の瞳、

健康的な小麦色の肌、

整った顔立ちとモデルのようなスタイル、


これだけ完璧な容姿を持ってる上に、文武両道でまったく非の打ち所がないんだからすごい。



秋元先輩は、私が気になってる人なの。



理由は後で説明するとして……



先輩は目をハートにした女子から、次々と声を掛けられてる。

でも、一切応えることなく堂々と友達を連れて歩いていた。


あの人はクールで、いつも一緒にいる友達の前以外ではあまり笑わないらしい。


今だって、派手な女の先輩が何人か近寄り腕を組んだりしているものの涼しい顔をしている。


絶世の美少女じゃないとお眼鏡にかなわないってこと……？

だったら、平凡な私はもっと無理じゃない！


これ以上考えたら落ち込みそうになるから、やめよ。

あれから、もう1年経つんだなぁ……