【新装版】BAD BOYS



「……おしまい?」



それが触れていたのは、おそらく3秒もない。

普段こんな触れるだけのキスじゃ我慢できないくせに、俺がそれで満足すると思ったら大間違いだ。これもかわいいとは思うけど。



「だって……、」



「いつも俺がやってるみたいにできるだろ。

……俺の余裕奪うぐらいの調子で、キスして」



「恥ずかしい……」



眉間を寄せるはなび。

キスと羞恥の相乗効果で赤らんだ頰と潤んだ瞳。こう見えて意外と待つ方の俺が相手だからいいけど、ほかの男の前でこんな顔したら、すぐに手を出されそうで困る。



まあ、ほかの男には。

ほんの一秒たりとも、見せる気ねえけど。




「……前から思ってたけどさ。

はなび、先輩と付き合って色々と恥ずかしいことしてた割には、なんか初心じゃない?」



「……だってこんなの、させられたことない」



「………」



「ノア……優しかったから。

椿みたいに、意地悪されたことないもん」



それは……先輩のはなびへの優しさなのか、それともある意味欲がないのか。

「キスしてって言われたことねえの?」って聞けば、「それはあるけど」と濁すはなび。



「あるけど……

さっきみたいなので、許してくれたし、」



「……俺そんな意地悪してるつもりねえんだけど?」



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