【新装版】BAD BOYS
はなびが可愛いから、ちょっと意地悪したくなることはあるけど。
どっちかといえば、ほんのいたずら心に過ぎない。
なんせ、俺の「意地悪」はこんなものじゃないし。
女の子たちと遊んでた時に、「その意地悪も好き」って言われたような内容だから、ちょっと口には出せないけども。
「……ごめん、念のため先に聞いていい?」
「……うん」
「俺にこうやって意地悪、というか、
いたずらされるの、もしかして嫌……?」
泣かせてるわけじゃないし、嫌がってる素振りもない。
だけど余計なことしてはなびのこと傷つけたくないし、どうもこういうところは本命に対してだと慎重になる。
けれど俺の心配は無用だったようで、はなびは「ううん」と言いながら視線を逸らした。
「いやじゃ、ないけど……はずかしい」
「キスしてってさせられんの、恥ずかしい?」
「……うん」
「……でも、嫌じゃないって言ったよな?」
「あ、う……嫌じゃ、ないけど……」
俺がどうあがいてもはなびに自分からキスさせたいことに気付いたらしい。
潤んだ瞳が答えを探すようにきょろきょろと動いて、はなびがすこしだけ身体を浮かせる。そのまま膝で立つようにして、俺の肩に手を置いた。
その腰をゆるく抱いて引き寄せれば、覚悟を決めたらしいはなびがもう一度唇を重ねる。
涙を浮かべているのに羞恥に染まった瞳の奥ははっきりと俺を映して、それから静かに伏せられた。