わけあってイケメン好きをやめました
 お昼休みに入る少し前、徹平くんからメッセージが来た。

【明後日の金曜の夜、会えませんか?】

 了承の返事を短く送ったあと、デスクに両肘をついて頭を抱える。
 長引かせても仕方がないとわかっているのに、あと二日で私たちは終わってしまうのかと考えたら、とてつもなく暗い気持ちになった。

 絢音ちゃんからランチに誘われたけれど、なにも食べる気になれない。
 精神的に参って食欲が落ちるなんて、本当に私らしくないのだけれど。
 でも大丈夫。一食抜いたくらいで死にはしないから。

 しかし、私の食欲はその後も回復しなかった。
 次の日も朝はブラックコーヒーのみ、昼は食べず、夜は軽めにスープやサラダで済ませた。

「え……美和さん、顔色が悪いですよ?」

 金曜の朝、絢音ちゃんが目を丸くしながら私の顔を覗き込んできた。
 自宅でメイクを施したときには、そんなふうに感じなかったけれど、生気がないのはたしかだ。

「そ、そう?」

「なんだか青白いです」

「全然平気! また海外ドラマを見ちゃったの。ただの寝不足だよ」

 またウソをついてしまった。
 
 今夜は仕事が終わったら徹平くんと会う約束をしている。
 久しぶりの逢瀬だというのに、当然ながら気持ちは上がらない。

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