アクセサリーは 要りません
「伊吹くん、夜道危ないから
送って行ってあげてな」

「いえ、大丈夫です。直ぐだし」

「私が送って行けたら
良いのだけれど
急にゴールデンウィークの
調整やら、シフトやら、
仕入れやらあって
もう少しかかるんよ。

伊吹くん、送ったら、
さっさと帰ってくるんやで。
惠美里ちゃんには格好良い
彼氏がいるんやからな」

「はいはい」

「惠美里ちゃん、私が安心やから
私のために送ってもらって」

「分かりました。
山口先生お願いします」

「また明日ね〜」

築地さんに見送られて食堂棟を出た。ここから家まで10分弱、嫌われないようにもう少し頑張れ、私。
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