アクセサリーは 要りません
「なぁ、分かって言ってんの?
もう組み敷いたから
ちゃんと答えなきゃ
ずっとこのまま離さないよ」

「え?なにが?
学校では山口先生って
呼ぶ方が良いかと思っただけよ?」

「で、いぶっきー呼びやめて
なんて呼ぶって?」

「伊吹くん」

「くぅっ
なぁ、惠美里、キスして良い?
マスクの上からで良いから」

惠美里が照れながら頷いたのを見て、唇をあわせた。惠美里はもう平常心って心の中で唱えてないのか?一旦離れて、閉じた目を開けるのを待った。

「今、平常心って思い込ましてる?」

横に首を振るのを確認して、また唇を合わせた。ヤバい、この駆け抜ける感覚はなんだろう?両手で惠美里の頭を押さえこんで、上唇も下唇も順番に俺の唇で挟み込んだ。マスクがあってのこの感覚、マスク無しだったらって想像したら。。。直接触れたい。でも。。。でも。。。我慢だ。
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