アクセサリーは 要りません
「そっか、それは俺の本気が
伝わっていないから、
そう思わせてしまうんだね。
昨日手加減したのが
いけなかったんだな」

そう言うと伊吹くんは、抱きしめていた手を私の胸元と足の間に移動させた。

「夕飯まで3時間、そんな事を
考える余裕なんて起こさせない。
もう、遠慮して止まらないから」

「うぅ、いぶ、伊吹くん
うぅ あぁ やん あぁん」

その後しばらくして伊吹くんは私を浴槽に腰掛けさせ、脇に置いたタオルから袋を取り出し口で開けていたところまで。次に時間の感覚が戻ってきた時にはベッドに寝ていて、あと15分で食事だった。

「大丈夫?夕飯で降りるから
そろそろ館内着を着よっか?」

「うん」

その後ホテル内の和食処で夕食を食べながら、家族の話をしたり、至誠での生徒の時の話を聞いたりした。部屋に戻って、しばらくソファで座って話していたけれど、「遠慮して止まらない」は未だ続いていたようで、その後朝方まで眠らせて貰えなかった。
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