異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜

 小さくなっていく背中を見つめながら何とも言えない気持ちのやり場に困っていた。
 家までの帰りの車内は音楽が流れる事もなく無音の世界。長谷さんは一言も発しない。私も発しない。ただただ気まずい空気が車内に充満している。居心地が悪い。


 家に着いてから一言「ありがとうございました」とお礼を言いすぐに車を出た。幸せなな気持ちでいっぱいだったはずなのに、でも……負けるわけにはいかないよね。
 総介さんだってあんなに私の母と向き合ってくれて、お弁当まで作ってくれて、私も総介さんのお父さんに向き合ってもらえるように努力しなくちゃ。


 よし! と気合を入れ直し私は楽器を持ち練習しに学校へ向かった。もちろん総介さんに言われた通り暖かい格好をして。
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