異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜
「お、お義父さんは私と総介さんの結婚に反対していたわけじゃ……ないんですか?」


「そ、そんなわけないだろう! 総介のお嫁さんになる人に会うのに緊張する、どんな感じで行けばいいのかなって長谷に相談したんだよ。そしたら長谷が最初は威厳のあるお父さんの方がカッコいいって思われるんじゃないですかって言うから……それにお祝い金もいくらがいいのか分からなくてね、お嬢さん、いや、真緒さん自身に決めてもらおうと思ってね、金額は決めてきたかな?」


 威厳? 今目の前にいるお義父さんは最初の印象とは全く違う。むしろ正反対、なんだか可愛らしいお爺さんになってしまった。


「ちょっと待って、全く話が見えないんだけど長谷、どう言う事だ」


 総介さんはギロリと長谷さんを睨みつけるが長谷さんはビクリともせず淡々と話し始めた。
 

「会長が奥様とお会いする場を作りました。会長が奥様と会う時どうしたらいいか悩まれてましたので少しアドバイスをしましたところ面白い方向に進んで行ったのでそのままどうなるか二人の行く末を見守っておりました」


「そうなんだよ。長谷に色々アドバイスもらって真緒さんにこの前初めてお会いしたんだけど、なんだか怖がらせてしまった様な気がして気が気じゃなくてね、お祝い金もいくらがいいか悩んで本人に聞いても要らないって言うし、今日は総介にも真緒さんにも会えていい日だなぁ」


「お、お祝い金……?」


 えっと、もしかしてこの前出された小切手はお祝い金を渡したくて出したって事!? いや、もうスケールが大きすぎて……


「父さん、もう勝手な行動はよしてください。確かに伝えるのが遅くなった俺のせいもあるけど、真緒は今妊娠しているんですよ。大切な時期なんです。長谷も、知っていたなら教えてくれよ」


 総介さんは右手を額に当て大きく溜息をついた。そりゃいきなりこんな場面に出会したらため息も出るよね……
< 159 / 170 >

この作品をシェア

pagetop