異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜
「赤ワインでよかったかな?」


「あ、はい。多分大丈夫です」


「もしかしてワインを飲むのは初めて?」


「恥ずかしながら、そうなんです。普段は甘いカクテルばっかり飲んでて」


 普段からあまりお酒は飲まないがお祝いの席や、楽団の打ち上げなどではカシスオレンジやカルーアミルクといった甘いカクテルばかりを好んで飲んでいたのでワインだなんて大人っぽいお酒は飲んだことがなかった。ますます総介さんにお子様だと思われてしまったかも知れない。彼の手によってトクトクとワイングラスに注がれる紫がかった赤色のワイン、初めて飲む赤ワインはシャンデリアの光に照らされキラキラと輝いているように見えた。


「じゃあ真緒の初めてを俺が貰えるんだね。嬉しいな」


 ゆっくりとグラスの縁を合わせ、カチンと澄んだガラス音が鳴った。
 グラスに口をつけ一口、口の中に含むとアルコールの強さに驚きながらも少し甘くて深みのある味わい。ハッキリ言ってワインを飲んだことのない私でも物凄く美味しくて飲みやすかった。


「……美味しい。すっごく美味しいです!」


「真緒の口にあって良かったよ。意外とチョコレートとも合うんだけど、飲みやすくてもグビグビ飲んでしまうと酔ってしまうからね」


「チョコレート大好きなんです。でも気をつけますっ」
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