ふんわり王子と甘い恋♡



「朝になって出勤した教師が、倒れてるその先生を発見したときにはもう……ただ怯えるだけで、なにも話せなくなってた」

「、、、、…」

「何を見たのか、何があったのかはわからないけど……それ以来、19時以降は活動禁止になったんだ」


「「「…………。」」」


「って話しを聞いたことがあるけど……まぁただの噂かもしれん。あ、俺に聞いたって言うなよ?校長に怒られるから」



よりによってなんで5階で……今、その話をするの。



「じゃあ19時までに帰れば、とりあえず大丈夫ってことですね!」

「桑野、ポジティブ!」



どんより重い空気の中、桑野は全然怖がってない。



「もりりん、電気、点けて。」

「ん?」

「みんな、怖がってる、から、」

「おー。そーかそーか」



もりりんが電気を点けに行って、フワリくんがカーテンを開けに行く。



「なな……私もう、もりりん嫌い」

「私も、…」

「俺も……」



もはや涙目のヨッコときくりんと、くっついて恐怖を分かち合った。


だって怖い。


本気で怖い。


ガクバケ……楽しい係だとばかり思ってたのに。


こんなに怖い話を聞かなきゃいけない係だったなんて……。


< 383 / 638 >

この作品をシェア

pagetop