フヘンテキロマネスク



「まあさっきのはいいや。結局相談ってなんなの?」



声のボリュームを下げてくれた日菜に感謝しつつ、どう言えば伝わりやすいかな、とパンケーキをナイフとフォークで一口サイズに切り分けている日菜の手元をぼんやりと見ながら考える。


だけど考えれば考えるほどごちゃごちゃになってしまって、結局上手にまとめることは無理そうだった。



「……相談っていうほどそんな大それたものじゃないんだけど、どうしたら鈴本くんを傷つけずに距離をとることができるかなって思って」



今の私は避けて逃げてばかりで、このままじゃ何の解決にもならないことはわかってる。だから、傷つけずに離れる方法があるのなら知りたい。



「鈴本くんのこと嫌いなの?」

「ううん、嫌いじゃないよ」

「…もしかして、前に話してた『しばらく恋愛する気ない』ってのと関係ある?」



フォンダンショコラを口に運ぼうとした手が、ピタリと止まる。日菜の言った通りだったから。


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