フヘンテキロマネスク
鈴本くんとこのカフェに行った日の帰り道、ようやく保科くんへの未練を断ち切ったのに涙が出たのは、たくさん溢れてくる思い出に、保科くんを好きになってよかった、はじめての恋が保科くんでよかった、ってその瞬間心から思えたからだ。
まだまだ高校生なんて子供で、大人からしてみれば所詮子供の恋愛でしょ、なんて言われるかもしれないけれど、それでも私にとって間違いなく恋だったから。
そんな恋に出会えたことが、嬉しかった。
「っていうかそんなこと聞くってことは、鈴本くんが気になってるってことじゃないの?なんならもう好きとか」
見透かすようにそう言われて、ドキリと心臓が音を立てる。やっぱり思っていたよりも私ってわかりやすいのかな。