That's because I love you.
週末の休みが明け、月曜日。
講義が始まる前、まりあは華に決意の内容を話した。

「…私…今日、御木本さんに告白してくるね。」
「早…ッ!諦めないんだろうなとは思ってたけど行動早ッ!」
「ん~。御木本さんが次の彼女作らないうちに、って思って…。」
「な、なるほど…。で…まりあ、マジで良いわけ?もしOKしてくれたとしても、"遊びで良いなら"って最初から打診してくるらしいけど…。」
「…うん…一時でも御木本さんに、私のこと見てほしいから。御木本さんとお話がしたいから…。」
「…浮気されても、平気…?」
「…されないように頑張る。でももしされても…私がそれを承知で告白するんだから、御木本さんを責めたりしない…。」

まりあの決意は固かった。
揺るがないまりあの強い瞳に、華は胸を打たれる。

「…まりあ…。そこまで覚悟があるなんて…そうだよね、7年も想い続けて来たんだもんね。うん、若い今死ぬ気でぶつかるのも良い経験になるかもね…!頑張れ!応援する!」
「…ありがとう…華ちゃん…!」
「あんた見た目によらず肝すわってんね~!でも何かあったらすぐ私に相談すんだよ?一人で抱え込まないこと!」
「…うぅ…っ。ありがとぉ~…っ!」

それから始まった講義はまりあの頭には余り入ってこず、緊張で青ざめながら震える手で何とかノートを取っていた。

(…おいおい、大丈夫か…。)

何度もシャーペンを床に落としてしまうまりあを、華は横から苦笑しつつ見やっていたのだった。



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