That's because I love you.
「すごぉ~い…っ。何かお洒落だし、おいしそう~。」
「まりあさっきから"すごい"ばっかじゃん。」
「だって、こんな素敵なレストラン初めてなんだもん~。えと…食器は外側から使うんですよね?」
「確かね。まぁ間違ってても大丈夫でしょ、誰も見てないし。」
「ほんと個室にしてよかったぁ。周りに人が居たら、緊張してちゃんと味わえなかったかも~。」

二人で乾杯をした後、食べ始める。
シャンパンをちょびちょびと飲みながら「おいしぃ~」と幸せそうに笑うまりあの首元には、明広が昨晩彼女にあげたネックレスがキラキラと輝いていた。
柔らかいオレンジ色の照明に照らされるまりあが普段より大人っぽく見えて、明広はまた無意識に見とれてしまう。

(……かわ…。)

手を動かすことも忘れぼーっと彼女を見つめていると、本人から声が掛かる。

「…明広さん?食べないんですか?すっごくおいしいですよ~。」
「…食べるよ。ちょっと幸せに浸ってただけ。」
「……!」

まりあはかぁっと頬を染めた後、ふにゃっと力が抜けた様に笑った。

「二人っきりで、幸せですね…っ。」
「うん。…あ、本当だ。美味しいねぇ。」
「スープ、コクがありますね~っ。あと前菜のね、このコンソメのゼリーがおいしいの~。キャビアも~。」

気兼ねなく話しながら、ゆっくり時間を掛けて料理を食べたのだった。


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