俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
「役得よねぇ~。破壊神ですら早瀬さんの手にかかれば見違えちゃうんだもの」
「いいなぁ、私の執事とは大違い!このメイクだって自分でやったのよ?」
「さすがSランクよねぇ。まぁでも、破壊神は踊れるのかしら」
そーですよーだ。
わたしの力じゃありませんよーだ。
それにダンスだってぜんぜん覚えてもいませんよーーだっ!
パーティー会場は、相変わらずの豪華なセットが揃えられた大きなホール。
まるでシンデレラが迷い混んだ舞踏会みたいだ。
「ねぇ!あれって間宮グループの一人息子さんじゃない!?」
「4ヵ国に別荘があるんですって!」
「えぇっ!すご~いっ!」
まみやぐるーぷぅ?
ぜんぜん聞いたことないし格好よくもない。
ハヤセのほうが何百倍だって格好いいもんね~。
なんていうかずんぐりむっくりさんだし、金目のものを見せびらかしてお金でしか女に好かれないタイプと見た。
そんな男ばかりで溢れてる…。
「それではこれより聖スタリーナ女学院、舞踏会を開催いたします。皆様、どうか素敵な夜を!」
生演奏、響き渡る拍手、執事は見守るように壁際にズラッと並んでいた。