俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




不安になる音を上げて、そしたら今まであった微かな重みが消えているから。


───…ネックレス、……ない。


ないんじゃない、たった今、誰かの手によって外されてしまったんだ。



「なっ、なにするの……っ!!」


「ははっ、泣いた」


「ネックレス…っ、これ、ハヤセがくれたものなの……っ」


「うん、だからだよ。だから俺は切ったんだよ。ムカつくから」



そんな理由でしていいことじゃない。

今までどんなに非道なこと言われても、なにをされても黙ってた。


それでもこれだけは許せない。
だってまだ数時間しか付けてないもん。

せっかくオーダーメイドしてくれたのに、初めてのプレゼントだったのに…。



「っ、だいっきらい……っ!!!!」



バチン───ッ!!!


もう顔も見たくない、結婚だってしない。
そんな意味を込めて叩いた。

それでも何より叩いた側のわたしが一番の大ダメージ。



「金輪際わたしの目の前に来ないで名前すら呼ばないで視界にすら現れないで……!!
───バカ……っっ!!!」



そりゃもちろん中の人たちには聞こえるわけで。

何事か何事かと集まってくる。



「ちょっと柊さん!?あなた何してるのよ……!?」


「か、帰ります……!!」


「なにを馬鹿なことを言ってるの…!!大事な行事だって言っているでしょう!?」



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