俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
パーティー会場を出ようとすれば案の定、わたしを引き留めてくる先生。
それでも結局は誰とも社交ダンスすらしていないから、わたしからすれば退屈でしかなかった。
「っ、」
そして慣れないドレスで走った衝動と歪む視界、人にぶつかってバランスを崩した結果。
ガッシャーーンッ!!!
飾られていたお高そうな置物を落として壊し、近くの花瓶まで容赦なく割れた。
「きゃあっ!もうっ!何事!?」
「また破壊神よ……!舞踏会を台無しにするつもり…!?」
もちろん演奏はストップ、ざわめく会場。
学院長や先生方の怒り狂う顔に生徒たちの呆れたため息。
そんなもの、ずっとずっと慣れていた。
だけどぶわっと浮かんだ涙の理由はそれじゃない。
「本当に壊すことしかしないわね……!!」
「さっさとこの学校から出て行きなさいよ……!!」
そんな声に見送られて会場をあとにすれば、外はもう真っ暗な冬の夜。
だけど綺麗にライトアップされてしまうお嬢様学校。
それが今は逆に悲しくて。
このドレスだってハヤセが選んでくれたものなのに、引き摺るように走って馬鹿みたいだ…。
「うぅ……っ、ぅ、」