俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
「えっ、わたしの執事…?いつまで…?
1ヶ月……?」
「いえ、エマお嬢様が望んでくださる限りずっとです」
ずっと……ずっと……?
でもそう言いながらも1ヶ月以内で辞めちゃっていく執事が今までだった。
最初はみんなそう言ってくる。
笑顔で、優しい顔をして言ってくる。
「ずっと……って、わたしがおばあちゃんになっても…?」
「…はい」
え、“はい”って簡単に答えちゃってるけど…。
おばあちゃんになってまではさすがにそれは厳しいんじゃないかと。
「100歳になっても…?」
「もちろんです。でもそのときは俺もおじいちゃんですね」
おじいちゃんになっても格好いいんだろうなぁ…。
ぜったいイケおじだ。
今の格好良さに大人の余裕&魅力、そしてダンディさが追加されちゃったりして。
「っ、」
そんな優しさに思わず目を逸らしてしまった。だってそうしないと泣いちゃいそうだったから。
みんな1ヶ月もしないうちに辞めていっちゃって、最初は笑顔でも最後は悪態をついて去ってゆく。
この人にだけはそうされたら嫌だなぁって思っちゃったんだもん…。
「エマお嬢様」