置き去りにされた花嫁をこの手で幸せに
初めて1人の石垣島。
まずはまだ行ったことのない展望台へ向かった。この高台から見る青い空、青い海に吸い込まれるよう。
私は近くにあったカフェに入り窓際の席に座った。
東京よりも暖かい石垣島の冬。
それでも周りを見渡すと、もう冬休みに入ったのかカップルばかり。1人でいる私には寂しさが漂う。
もっとゆっくりしていたかったけれど居心地が悪く、景色は凄いけれど諦めて車へ戻った。
私は高台からの眺めを写真に収め、またレンタカーで海岸へ向かった。
途中見つけたお店でコーヒーを買い、白い砂浜に座り込み海を眺めた。
透き通る青い海の中に綺麗な色の魚が見える。
夏に来た時とは違い透明度がさらに増しているように思う。
魚の泳ぐ姿に目を奪われ、どのくらい眺めていたのだろう。
ぼんやりしていたところでスマホが鳴り始めた。
「槇村。今何してるの?」
「加賀美くん?今ね、海で魚を見てるところ。なんだか時間を忘れてずっと座り込んでたよ」
「そうか」
「どうしたの?何かあった?田代さんはお昼の飛行機で東京に戻ったよ」
「あぁ。槇村が1人でつまらないんじゃないかと思ってさ」
「つまらなくはないよ。ボーッとしてここに座り続けてるなんて贅沢な時間だと思うよ」
「なるほどな。波を見てるだけでも楽しいしな。大丈夫か?さみしくないか?」
加賀美くんに尋ねられ、本当は少しだけ人恋しかったけれど言えなかった。
さっきのカップルが羨ましかった、だなんて。
でも……
「さみしくないかと言われたら寂しいかも。でも大丈夫。加賀美くんが電話くれたから」
「お前の大丈夫はあてにならないから。でも前は寂しいのも言わずに虚勢はってたから少しは素直になったのかもしれないな」
「もう!」
「石垣島はいいところだよな。空も海も人も、何もかもが穏やかでさ。そんなところでゆっくりしたい気持ちもわかるよ。東京のせかせかした焦りのようなものはなくてゆったりしていて、心が洗われるよな。だから素直にさせてくれたのかもな」
波の音を聞きながら加賀美くんと話すなんて不思議。
波を見ていると加賀美くんの言うように心が洗われていくよう。
「そうだね。ここに住もうかな。東京はもういいかな。疲れちゃったしね。電話ありがとね。いつもありがとう、加賀美くん。またね」
「あぁ、寂しくなったら電話かけてこいよ」
「ふふ、さみしくなったらね」
電話を終わりにするとまた静かになり、波の音がより大きくなる。
夕陽の時間になってきて、さっきまで青かった空が茜色に染まり始めていた。
1人の運転は不安なのでそろそろホテルに戻ることにした。
どれだけここにいたのだろう、と1人苦笑した。
まずはまだ行ったことのない展望台へ向かった。この高台から見る青い空、青い海に吸い込まれるよう。
私は近くにあったカフェに入り窓際の席に座った。
東京よりも暖かい石垣島の冬。
それでも周りを見渡すと、もう冬休みに入ったのかカップルばかり。1人でいる私には寂しさが漂う。
もっとゆっくりしていたかったけれど居心地が悪く、景色は凄いけれど諦めて車へ戻った。
私は高台からの眺めを写真に収め、またレンタカーで海岸へ向かった。
途中見つけたお店でコーヒーを買い、白い砂浜に座り込み海を眺めた。
透き通る青い海の中に綺麗な色の魚が見える。
夏に来た時とは違い透明度がさらに増しているように思う。
魚の泳ぐ姿に目を奪われ、どのくらい眺めていたのだろう。
ぼんやりしていたところでスマホが鳴り始めた。
「槇村。今何してるの?」
「加賀美くん?今ね、海で魚を見てるところ。なんだか時間を忘れてずっと座り込んでたよ」
「そうか」
「どうしたの?何かあった?田代さんはお昼の飛行機で東京に戻ったよ」
「あぁ。槇村が1人でつまらないんじゃないかと思ってさ」
「つまらなくはないよ。ボーッとしてここに座り続けてるなんて贅沢な時間だと思うよ」
「なるほどな。波を見てるだけでも楽しいしな。大丈夫か?さみしくないか?」
加賀美くんに尋ねられ、本当は少しだけ人恋しかったけれど言えなかった。
さっきのカップルが羨ましかった、だなんて。
でも……
「さみしくないかと言われたら寂しいかも。でも大丈夫。加賀美くんが電話くれたから」
「お前の大丈夫はあてにならないから。でも前は寂しいのも言わずに虚勢はってたから少しは素直になったのかもしれないな」
「もう!」
「石垣島はいいところだよな。空も海も人も、何もかもが穏やかでさ。そんなところでゆっくりしたい気持ちもわかるよ。東京のせかせかした焦りのようなものはなくてゆったりしていて、心が洗われるよな。だから素直にさせてくれたのかもな」
波の音を聞きながら加賀美くんと話すなんて不思議。
波を見ていると加賀美くんの言うように心が洗われていくよう。
「そうだね。ここに住もうかな。東京はもういいかな。疲れちゃったしね。電話ありがとね。いつもありがとう、加賀美くん。またね」
「あぁ、寂しくなったら電話かけてこいよ」
「ふふ、さみしくなったらね」
電話を終わりにするとまた静かになり、波の音がより大きくなる。
夕陽の時間になってきて、さっきまで青かった空が茜色に染まり始めていた。
1人の運転は不安なのでそろそろホテルに戻ることにした。
どれだけここにいたのだろう、と1人苦笑した。