猫目先輩の甘い眼差し
✾✾



「よいしょっと」



2時間に渡った勉強会が幕を閉じ、荷物を自転車のかごに入れた。


まさか恋バナするとは思わなかった。
盛り上がりすぎて、勉強放置して30分も話しちゃったよ。

相変わらず天気はイマイチだけど、今朝よりかは気分はいいかも。



「市瀬さーん!」



曇り空の下、校門に向かっていると、後ろから一ノ瀬先輩が駆け寄ってきた。



「先輩っ、学校にいたんですね」

「図書室で勉強してた。そっちは?」

「私もです。樫尾くん達と勉強してました」

「おお〜っ、また同じだ」



「気が合うね〜」と笑い合う。

すると。


『零士先輩と付き合ってるの?』
『もしかしたら気があるんじゃない?』


突然頭の中に笹森くんと月香ちゃんの声が流れてきた。



「市瀬さん? どうしたの?」

「っ、いえ……」



顔を覗き込まれ、またも心臓が早鐘を打ち始める。


もう、せっかく楽しく話してたのに。変にドキドキしてきちゃった。

ダメダメ。落ち着いて。また誰かが見てるかもしれない。

顔赤くしてたら、それこそ誤解されちゃう。
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