猫目先輩の甘い眼差し
✾✾


7月上旬。金曜日の昼下がり。



「こっちはどうかな……」



期末テストを終えて帰宅し、今、鏡の前で服を当てている。


ショートパンツにするか、ロングパンツにするか。
短いほうが動きやすいし、涼しそうだけど、その反面露出が多い。

自転車に乗っていくから、多少暑くても、目のやり場に困らないほうがいいよね。



「あら、お出かけ?」

「うん。ペットショップに行ってくる」

「こんな天気の日に?」

「……うん」



準備を終えて玄関で靴を履いていると、母が声をかけてきた。


そりゃそうだ。
空は重たく暗い曇り空。しかもまだ梅雨の時期。

予報では曇り時々晴れだったのにな。


だけど、先輩と動物に会える喜びで、心は晴れ間が見えている。



「そう。なら、猫ちゃん達のおやつ買ってきてくれる? そろそろ無くなりそうだから」

「……はーい」



立ち上がろうとしたのをやめて、靴を脱ぐ。


新装記念で、今週いっぱいおやつがお買い得なんだっけ。

荷物が増えるだろうし、リュックに変えるか……。
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