猫目先輩の甘い眼差し
うちで引き取れたらどれだけいいか。
でも、まだ回復して数ヶ月しか経ってないから、そう簡単に上手くいくとは思えない。
ぐるぐる考えながら教室に戻ると、棚の上に飾られた笹の葉にクラスメイト達が短冊を付けていた。
願い事、まだ書いてなかったっけ。
筆箱に入れていた短冊を取り出し、ペンを走らせる。
“あの子達が少しでも早く、素敵な飼い主さんに巡り会えますように──”
「──そう、願った、数日後の……」
「大丈夫。ゆっくりでいいよ」
思い出していくにつれて、声が途切れ途切れになっていく。
水を一口飲み、心を落ち着かせて再び口を開く。
「その数日後の放課後に、また会いに行ったんですけど……先客がいたんです」
「先客? 先生とか?」
「いえ……クラスメイトの男子です。数人いて……」
記憶がよみがえって、再び声が詰まる。
もうすぐ3年が経とうとしているのに、未だに鮮明に残っている。
悲しくて悲しくて──そして、とても許しがたい。
「遊んでいるのかと思っていたら……お菓子をあげていたんです。茶色の」
「それって、まさか……」