今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 ……ぅううっ。ほんとに、ごめん。このお詫びは後で必ずするからっ!
 心の中で必死に詫びる私をベルはジトリと湿った目で見上げ、特大のため息をこぼす。その態度から、納得はしていないが諦めた、なんとなくそんな雰囲気を感じた。
 そして、この頃になると、僅かに残っていた煙も完全に消えていた。
 パパは一旦、私との会話を終え、焦げたベンチに歩み寄り、上にのっかった石ころや周囲の燃え方などを確認していく。ジェームズと御者の男性も加わって、三人は状況を検分しながら言葉を交わしていた。
「特にオイルやガスなどの匂いもしない……。となると、発火原因はこの石か」
「石が燃えるなんてことがあるのでしょうか」
 検分を終えたパパが漏らせば、ヴィオラが私が先に抱いたのと同じ疑問を口にした。
「隕石が熱を持ったまま降ってきて、極まれに出火の原因になることもあると聞く。状況的にこの石以外に火元になるものもない。かなりの確率だが、今回はそんな事例のひとつなのだろう」
「なるほど」
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