真夜中に恋の舞う



目の前に、ずっと憧れていた王子様がいる。しかも、私の名前を呼んだ。


いや、今はそこじゃなくて、私が彼を好きだってバレた!



慌てふためく私と、余裕綽々の彼。

ああ、こんなに余裕でいられるほど、私は眼中にないんだと、我に返る。

そっか、そうなんだ。まだ告白もしてないのに、振られるんだ。



でも優しい王子のことだから、きっと「ごめんね、でも気持ちは嬉しいよ」なんて優しく柔らかく断られてー……。






「付き合う?」





「ですよね、わかって……え?」



「いいよ、俺の彼女になる?」



「!?」




目を丸くして犀川くんを見つめて、ああ、やっぱりなんて綺麗な顔をしているんだ、なんて思考がずれて。ていうか、今、なんて言った?





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