イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
早く優乃の元へ行かないと。
なんたって、おれと優乃は今日、放課後デートの約束をしているからな。
《終わりました!昇降口で待ってますね。
ゆっくりで大丈夫ですよ》
ずっと手に持っていたスマホにメッセージが入るとすぐに確認。
優乃からだ。
文章から優しさがあふれてる。かわいい。
「じゃあな」
「無視かよ。しかも早……」
七海がなにか言っていたけど、そんなことを気にしている余裕はない。
コンマ1秒でも早く優乃の元へ行きたい。
優乃の顔が見たい。
数十分前に会って話したけど、それだけじゃ足りないんだよ。
「要、今日さ……」
「伊月くん、あのね……」
「久しぶりに相手して……」
廊下を歩いてる時に何人かの女がおれの前に来て道を塞ごうとしたり、話しかけてきたりする。
返事をしている時間ももったいない。
ぜんぶ無視して、昇降口に向かう。