イケメン御曹司が初めての恋をして、天然でかわいい女の子に振り回されちゃう話。
「お待たせしましたっ」
「おう」
もう頬の赤みも引いて満面の笑顔でおれの前にひょこひょこ歩いてくる。
優乃って小動物みたいだな。
小さくてかわいい。
とにかくかわいい。
「どこ行きましょうか?自分から提案したのに何も考えてませんでした」
「優乃の行きたいとこでいい」
「えーっと、じゃあ……あ、パンケーキ食べに行きたいです。授業受けたらお腹空いちゃいました」
「行こう」
「え、ほんとにいいんですか?先輩は行きたいところとか……」
「優乃が行きたいとこに行きてぇの」
おれの言葉に驚いた表情を見せハッとした。
いま、何言った??
すっげぇ恥ずいこと言ってなかったか?
「待て、いまの……」
「伊月先輩って優しすぎます。出会ってからずっと甘えてばかりですね」
撤回しようとしたおれの言葉と重なった優乃の言葉に、またドキッと音を立てた。
なんでこんなにかわいいんだよ。
言葉から仕草まですべてが、おれの周りにいた他の女とは違うことばかりで新鮮だ。