政略夫婦が迎えた初夜は、あまりに淫らで もどかしい
同じベッドでも、これだけの広さがあれば二枚の布団で寝ているも同然だ。振動は伝わるにしてもそれくらいは我慢できる。
ただ心配なのは自分の寝相の悪さだった。
私は寝相がひどくてシングルだと必ずと言っていいほど床に落ち、小さい頃二度ほど鼻血を出した経験があるので、中等部から両親にダブルサイズを与えられていた。
ちなみに寝相の悪さは母譲りなので、そういった理由から両親はキングサイズを使っている。
だから、大きなベッドは助かると言えば助かるのだけれど、それにしても広い。
「蓮見さんって、相当寝相が悪いんですか?」
ふたりで寝るにしても広すぎる、と思い言うと、携帯でアラームを設定していた蓮見さんが眉を寄せて私を見た。
非難している目だった。
「寝相が悪いのは春乃だろ。それを考慮するとふたりで寝るにはこのサイズが妥当だ」
「え……」
「悪かったな。結果的にせっかく前のベッドに慣れた頃に新調することになった。本来なら春乃がここに来る前に届く予定だったが、店側に不備があったらしく今更になった」
「あ、いえ。蓮見さんのせいじゃないですし」
私の寝相の悪さを誰から聞かされたのかが気になったものの、話題が流れて聞きそびれる。
蓮見さんはそんな私を不思議そうに見た。