愛のない結婚のはずが、御曹司は懐妊妻に独占欲を放つ【憧れの溺愛シリーズ】
「幸が出てきたことだけはたしかなのですが……」
「じゃあ正夢かもな」
「えっ⁉」
わたしが驚くと、祥さんが「くくく」と肩を揺らして笑いを噛み殺す。
その顔にわたしはなにかピンと来た。
「祥さん、なにかわたしに隠しているんじゃありませんか⁉」
じぃっと見据えるように見つめ続けたら、祥さんは『降参』とばかりに胸の前で両手を上げた。
「実は今日これから、幸と森家の皆さんが来ることになっている」
「えっ!森家って……両親と妹たちがですか⁉」
「ああ」
うなずいた祥さんがこの二日間のことの成り行きを語ってくれた。
どうやらもともと祥さんは、出張帰りに森乃やに寄るつもりだった。それで森乃やに連絡をとったところ、希々花が『せっかくだから寿々姉とふたりでゆっくりしてきたらどうですか?』と持ち掛けたらしい。幸のことを預かるから、と。
祥さんはありがたくそれを受ける代わりに、その翌日から一泊で両親と妹一家をこの月香館に招待することにしたという。幸のことも連れてきてもらえるし、一石二鳥らしい。
「そうだったんですね……」
相変わらず、嫁のあずかり知らぬところですべての段取りを整えてしまう有能な旦那様だ。それもこれも、わたしを喜ばせるためのことばかり。とにかくサプライズが上手すぎるのだ。
本当に必要なことは、きちんと事前に教えてくれるので困ったことはない。
「ありがとうございます」
顔を見てお礼を言ったら、ギュッと抱きしめられ口づけられる。
朝陽が差し込むベッドの上で、飽きることなくいつまでも互いの唇を味わった。
【了】
「じゃあ正夢かもな」
「えっ⁉」
わたしが驚くと、祥さんが「くくく」と肩を揺らして笑いを噛み殺す。
その顔にわたしはなにかピンと来た。
「祥さん、なにかわたしに隠しているんじゃありませんか⁉」
じぃっと見据えるように見つめ続けたら、祥さんは『降参』とばかりに胸の前で両手を上げた。
「実は今日これから、幸と森家の皆さんが来ることになっている」
「えっ!森家って……両親と妹たちがですか⁉」
「ああ」
うなずいた祥さんがこの二日間のことの成り行きを語ってくれた。
どうやらもともと祥さんは、出張帰りに森乃やに寄るつもりだった。それで森乃やに連絡をとったところ、希々花が『せっかくだから寿々姉とふたりでゆっくりしてきたらどうですか?』と持ち掛けたらしい。幸のことを預かるから、と。
祥さんはありがたくそれを受ける代わりに、その翌日から一泊で両親と妹一家をこの月香館に招待することにしたという。幸のことも連れてきてもらえるし、一石二鳥らしい。
「そうだったんですね……」
相変わらず、嫁のあずかり知らぬところですべての段取りを整えてしまう有能な旦那様だ。それもこれも、わたしを喜ばせるためのことばかり。とにかくサプライズが上手すぎるのだ。
本当に必要なことは、きちんと事前に教えてくれるので困ったことはない。
「ありがとうございます」
顔を見てお礼を言ったら、ギュッと抱きしめられ口づけられる。
朝陽が差し込むベッドの上で、飽きることなくいつまでも互いの唇を味わった。
【了】


