外交官と仮面夫婦を営みます~赤ちゃんを宿した熱情一夜~


「嘉門さん、どうでしたか?」


 申し訳なさそうな心配そうなスタッフの様子に、浮かべた笑みはどうしても引きつる。


「それが、貴重品は無事だったんですけど、一部、カメラが無くなっているようで」

「お仕事で使うカメラが?」

「はい」


 盗難を知らせるとスタッフは深く頭を下げて再度謝り、横に控える警察官にその事情を話す。

 そこからは慌ただしく警察の事情聴取が始まり、カメラが無くなってしまったショックに沈む暇もなかった。

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