過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
「美香、楽しそうだね」
「ええ。私、ここまで夢中になるなんて初めてかもしれません」
プロのデザイナーの発言としては失格かもしれない。これでは過去の仕事ぶりがいい加減だったようにも聞こえかねないから。
これまで携わってきたどの仕事も、全力で取り組んできたのは間違いない。ただ、今は過去に体感したものとは違う次元の楽しさを感じている。
それはたぶん誰かに配慮する必要もなく、自分のやりたいようにさせてもらえているからだろう。
「美香が笑顔でいてくれると、俺も嬉しいよ」
そんなふうに言われたら、くすぐったくなる。
拓斗とは、初対面で肌を重ねてしまった間柄で、その後急に決まった結婚に気後れしそうだった。立場が違いすぎて戸惑っていたのに、彼に信頼を寄せるようになるまでにそれほど時間はかからなかった。拓斗が常に、私を守ろうとしてくれるのが伝わってくるからだ。
朔也との付き合いで何を学んだのかと自分でも呆れてしまうけど、そんな拓斗に惹かれないわけがない。
好きだと自覚したのはいつだっただろうか?
私の名を呼ぶ掠れた声がずっと忘れられなくて、私を包み込む温もりが心地よくて。いつのまにか気になる存在になっていた。
拓斗を思う気持ちは止められそうにない。というよりも、どうしようもないほど好きになっている自覚がある。
結婚もしているのだ。それを否定しなくてもよいのだとわかっている。
ただ、できることなら拓斗にも私を好きになって欲しい。
時折、そう願ってしまう自分に嫌気がさしてくる。
妻にしたからや、手伝ってもらっているからなどという理由で彼の隣にいるのが、少しだけ辛くなっている。
けれど、無条件に同じ気持ちを返して欲しいと願うなど、ワガママにすぎないともわかっている。
出会って以来、拓斗は私に十分すぎるぐらいよくしてくれたのだ。これ以上望むべきではない。
せめて、彼が認めてくるような仕事がしたい。そうでなければ、拓斗にとっての私の存在価値がなくなってしまうから。今は、任されているドレス作りに全力を尽くすだけだ。
そう自身に言い聞かせることで、折り合いのつかない自分の気持ちから目を背けていた。
「ええ。私、ここまで夢中になるなんて初めてかもしれません」
プロのデザイナーの発言としては失格かもしれない。これでは過去の仕事ぶりがいい加減だったようにも聞こえかねないから。
これまで携わってきたどの仕事も、全力で取り組んできたのは間違いない。ただ、今は過去に体感したものとは違う次元の楽しさを感じている。
それはたぶん誰かに配慮する必要もなく、自分のやりたいようにさせてもらえているからだろう。
「美香が笑顔でいてくれると、俺も嬉しいよ」
そんなふうに言われたら、くすぐったくなる。
拓斗とは、初対面で肌を重ねてしまった間柄で、その後急に決まった結婚に気後れしそうだった。立場が違いすぎて戸惑っていたのに、彼に信頼を寄せるようになるまでにそれほど時間はかからなかった。拓斗が常に、私を守ろうとしてくれるのが伝わってくるからだ。
朔也との付き合いで何を学んだのかと自分でも呆れてしまうけど、そんな拓斗に惹かれないわけがない。
好きだと自覚したのはいつだっただろうか?
私の名を呼ぶ掠れた声がずっと忘れられなくて、私を包み込む温もりが心地よくて。いつのまにか気になる存在になっていた。
拓斗を思う気持ちは止められそうにない。というよりも、どうしようもないほど好きになっている自覚がある。
結婚もしているのだ。それを否定しなくてもよいのだとわかっている。
ただ、できることなら拓斗にも私を好きになって欲しい。
時折、そう願ってしまう自分に嫌気がさしてくる。
妻にしたからや、手伝ってもらっているからなどという理由で彼の隣にいるのが、少しだけ辛くなっている。
けれど、無条件に同じ気持ちを返して欲しいと願うなど、ワガママにすぎないともわかっている。
出会って以来、拓斗は私に十分すぎるぐらいよくしてくれたのだ。これ以上望むべきではない。
せめて、彼が認めてくるような仕事がしたい。そうでなければ、拓斗にとっての私の存在価値がなくなってしまうから。今は、任されているドレス作りに全力を尽くすだけだ。
そう自身に言い聞かせることで、折り合いのつかない自分の気持ちから目を背けていた。