過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
薄暗い照明の店内に、客はふたりほどしかいない。まだバーを利用するには早い時間帯だからだろう。ふたりはテーブル席でなにやら熱く語り合っていた。
このお店には、五席のカウンターと四人掛けのテーブル席がふたつあるだけだ。
なんとなく入ってしまったけれど、よく考えたら勝手が少しもわからなくて立ちすくんだ。
そんな戸惑いを感じたのか、四十代だと思われる男性店員が気さくな様子で声をかけてくれる。このお店のマスターだろうか? 彼以外の店員はいないようだ。
「メルシーデフブニュ……あー、いらっしゃいませ?」
フランス語で語りかけてきたかと思ったら、私の顔を見て探るように日本語で言い直してくれた。彼は不自由ない程度に日本語を話せるのか、癖はあるものの聞きやすい。
「はじめてなんですけど」
自信なさげに言えば、わかったとでもいうように頷き、カウンター席の一番端に案内してくれた。
メニューもない中、一体何を頼めばよいのかと店内をきょろきょろしているうちに、「おススメだ」とグラスを差し出してきた。
オレンジがかったピンクのこのアルコールは、フランスで人気のロゼパンというカクテルらしい。グレープフルーツを絞ったもので、とても飲みやすい。
このお店には、五席のカウンターと四人掛けのテーブル席がふたつあるだけだ。
なんとなく入ってしまったけれど、よく考えたら勝手が少しもわからなくて立ちすくんだ。
そんな戸惑いを感じたのか、四十代だと思われる男性店員が気さくな様子で声をかけてくれる。このお店のマスターだろうか? 彼以外の店員はいないようだ。
「メルシーデフブニュ……あー、いらっしゃいませ?」
フランス語で語りかけてきたかと思ったら、私の顔を見て探るように日本語で言い直してくれた。彼は不自由ない程度に日本語を話せるのか、癖はあるものの聞きやすい。
「はじめてなんですけど」
自信なさげに言えば、わかったとでもいうように頷き、カウンター席の一番端に案内してくれた。
メニューもない中、一体何を頼めばよいのかと店内をきょろきょろしているうちに、「おススメだ」とグラスを差し出してきた。
オレンジがかったピンクのこのアルコールは、フランスで人気のロゼパンというカクテルらしい。グレープフルーツを絞ったもので、とても飲みやすい。