過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
パリでも日本にいた時と同じように、名のあるデザイナーの下について日々勉強させもらっている。任せてもらえるのはやはりパターンの作成や縫製などが中心で、日本で働いていた内容とあまり変わらない。
研修として渡仏したのだから、雑用を任されるのも承知の上だ。その間中、プロの仕事を間近に見させてもらえるのは、役得ですらあると感じている。
任された業務を終えるとやっと自由になる。大体は営業を終えた時間帯になってしまうけどかまわない。
残業をしない風潮で、オフィスに残る人はほぼいなくなる。
許可をもらった私は、メインの灯りを落とした薄暗い室内で、毎晩毎晩デッサンを描いてすごしてきた。
アパートに戻ってもよかったのだが、大通りに面した窓から見える行き来する人たちを眺めていた方がいろいろなイメージが湧いてくるようで、だいたいいつも遅くまで残っている。
窓辺の席は、夜になると私の特等席だ。
少しでもここへ来た爪痕を残そうと、なりふりかまわず夢中になる姿は、もしかして側から見たら滑稽なのかもしれな。でも、そんな自分は嫌いじゃない。
描き上げたデザインのほとんどは不採用になってしまう。それでもほんの数点、手を加えてもらいながら製品化できたものもあり、それが本当に嬉しかった。
パリでは、久々莉とはまた違うタイプの素晴らしいデザイナーと出会うことができ、刺激的な時間を過ごせている。
ただ、そんな充実した時間と反比例するように、朔也と連絡をとる機会は次第に減っていった。
研修として渡仏したのだから、雑用を任されるのも承知の上だ。その間中、プロの仕事を間近に見させてもらえるのは、役得ですらあると感じている。
任された業務を終えるとやっと自由になる。大体は営業を終えた時間帯になってしまうけどかまわない。
残業をしない風潮で、オフィスに残る人はほぼいなくなる。
許可をもらった私は、メインの灯りを落とした薄暗い室内で、毎晩毎晩デッサンを描いてすごしてきた。
アパートに戻ってもよかったのだが、大通りに面した窓から見える行き来する人たちを眺めていた方がいろいろなイメージが湧いてくるようで、だいたいいつも遅くまで残っている。
窓辺の席は、夜になると私の特等席だ。
少しでもここへ来た爪痕を残そうと、なりふりかまわず夢中になる姿は、もしかして側から見たら滑稽なのかもしれな。でも、そんな自分は嫌いじゃない。
描き上げたデザインのほとんどは不採用になってしまう。それでもほんの数点、手を加えてもらいながら製品化できたものもあり、それが本当に嬉しかった。
パリでは、久々莉とはまた違うタイプの素晴らしいデザイナーと出会うことができ、刺激的な時間を過ごせている。
ただ、そんな充実した時間と反比例するように、朔也と連絡をとる機会は次第に減っていった。